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2007年3月 5日 (月)

2/10 日本一周216日目(高野山参詣)

☆今日の概要☆

・高野山参詣

★本日の走行キロ 0キロ(但し、歩行10キロ)

☆今日の詳細☆

朝から高野山巡りをした一日。
8時半にユースを出て、帰ってきたのが夕方の5時。
実に8時間以上、ブラブラと高野山を歩いた。
歩行キロ数は約10キロとのこと。
こんなに歩いたのは久々である。

ルートとしては、以下のような感じ。

高野山ユースホステル→徳川家霊台→女人堂→
金剛峰寺→大師協会→根本大塔・金堂→大伽藍→
大門→霊宝館→苅萱堂→奥の院→高野山ユースホステル。

重要文化財的な建物や仏像などがたくさん立ち並んでいるが、
どれもこれも大して有難いとは感じられず、
「ふうーん」という感じに流し見しつつ、
「結局作り物だよな」と思いながら、サクサクと歩いた。
大事なのは結局、心だろ、と、生意気なことを考えた。


とりあえず、高野山らしい画像をいくつかアップして、
その後に、長い長い、この日の出来事を。
(不思議な出来事もありました☆彡)

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左から、「大門」、「女人堂」、「金剛峰寺」の枯山水、弘法大師・空海さん




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左から「根本大塔」、その周辺のお堂、「苅萱堂」

印象深かったのは大師教会。
500円払うと「お受戒」が受けられ、
これが新鮮な体験で面白かった。

時間が来るとお坊さんが呼びに来て、
中講堂と呼ばれる大広間に座っているように促された。
僕が行った時間は他に人が全然おらず、
ひとりでポツンと大広間に佇むことになった。

ステージのすぐ目の前に座った。
中はだいぶ暗く、ステージ背後の壁に三本の大きな掛軸が掛けられていた。
曼荼羅と弘法大師とあともう一人、何とかという仏様の絵。
そこだけぼんやりと明かりが灯され、あとは大広間全体が真っ暗。
恐いとは感じないが、異様な雰囲気ではある。

しばらくして舞台袖からお坊さんが出てきて、ステージ中央の座に着いたら、
異様な雰囲気はますます濃くなった。
お坊さんの背後から光が来るので、顔が全く見えず真っ黒で、
いろいろと話す声だけがこちらに伝わってくる。
これは威厳があった。

戒めの話がメインだった。
しばらくお話を聞いて、
「お題目を一緒に唱えてください」と言われた。

不殺生、不悪口、不慳貪、不偸盗…とかいうやつである。
お坊さんのあとに続きながら、
「これは到底守れないな」と思う項目もあった。

10分ほどの唱和のあと、
お受戒の書かれたお札を頂いた。

あんな暗い中で儀式が行われて、
もしかしてあれのことを「イニシエーション」と言うのではないかと思った。

訳も分からず参加してみたけれども、
面白い体験が出来てよかった。
神聖、というか、神妙な気分に浸れるし、
恐らく一生忘れない光景だ。
これで500円なら、体験するのも良いと思う。

奥の院ではさらに面白い出来事があった。
後述するが、その前に奥の院の説明を。

ここには、お大師さんの即身仏が祀られており、
院の手前に数万とも言われる夥しい数の墓石が並んでいる。
ほとんどは一般の人たちのものだが、
名だたる戦国武将の墓も点在している。
一の橋から奥の院に進んでまず目に入るのは、
僕の地元・奥州伊達家の墓、その隣に宇和島伊達家の墓もあり、
さらに進むと、薩州島津家、武田信玄・勝頼親子の墓、
上杉謙信、明智光秀、石田三成、豊臣秀吉、そして織田信長と、
そうそうたるメンバーのお墓がここにある。
また、社葬された人たちのお墓もあって、
メジャーな企業の殉職者たちがそこに眠っていた。

不謹慎にもパシャパシャと写真を撮りつつ、
インドで培ってきたエネルギーを流しながら、
院を奥へと進んだ。

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Img_5366_1 これより先、写真撮影禁止なり。





面白い出来事は、一般人が進める最奥の場所で起こった。

弘法大師の即身仏が安置されている最奥のお堂の前で、
家族分のロウソクと線香を上げたあと、
傍らに腰掛けて瞑想するように目を閉じていると、
右隣から不意に声を掛けられた。

「あなた、お大師さんが好きなの?」
驚いて目を開けると、司馬遼太郎みたいな顔をしたおばさんだった。
「いや、あの、僕のおじいちゃんがお大師さんを信仰してたんです」と答えた。
「あぁ、そうなんや~」とおばさんは言った後、
 しばらく僕を見つめて、
「あなた、背中苦しくないか?」と言った。
突然のことで戸惑ったが、言われてみれば、確かに苦しかった。
我慢できないほどのシンドさではないが、
何せ朝の8時半からずっと歩き通しだ。
背中から腰の辺りまで、だいぶ張ったような感じになっていた。

「わたし見えるんよ、そういうの。
 ちょっと背中こっちに向けてくれる?」
素直に背中を向けた。
あぁ、恐らくまた、ドラクエみたいな流れが始まったんだなと思った。

おばさんは両手で僕の背中をさすり始めた。
上から下へ、上から下へ。
「こうすると楽になるからね」

背中をさすりつつ、おばさんは尋ねてきた。
「あなた、どっから来た?」
「えっと東北の仙台です。今は旅の途中ですけど」
背中は1分くらいやってもらった。
「これで、だいぶ楽になったとは思うけど、
 今晩寝る時にな…お大師さんの真言は知ってる?」
「南無大師遍照金剛…ですよね?」
「そう、それを寝る前に21回唱えなさい。
 そしたら、寝てる間にお大師さんが来て、
 背中さすってくれて、明日の朝にはすっかり楽になってるから」と言った。
「分かりました。ありがとうございます」
確かに背中はだいぶ楽になった。
まだ多少の苦しさは残っていたけれど。

「私な、お大師さんの声が聞こえるんよ。
 お大師さん、こんなこと言ってる。
 よく来てくれたなぁ。
 あなた、心のきれいな人や。
 後ろにお坊さんが一人ついとる。
 そんなに位の高いお坊さんでもないけど、
 あなたが人を喜ばせたり、人を助けたりすると、
 後ろのお坊さんの徳が上がっていくし、
 あなたの徳も上がるんよ」
 
そんなことを言った。

また、妙な人に遭遇したものだ。
しかも場所が場所だ。
奥の院の最奥、日本屈指の聖地ときている。
何かの意味がないはずが無い。
いったいどんなお導きなのか。
とにかく今はおばさんの話を聞こう。
こんな流れにはきっと乗るべきだ。

「あなた、何の花が好き?」
唐突に聞かれて戸惑った。
少し考えて、「菜の花」と答えた。
「菜の花か、ちょっと弱いな。他には無い?」
「じゃあ…」とまた少し考えて、
「桜が好きですね」と言うと、
「うん、桜はええな」とおばさんは言って、
僕の胸の真ん中に手の平を当てた。
そうして目を瞑り、しばらく黙ったあと、
「今、あなたの心の中に桜の木を植えたからね。
 さっきも言ったみたいに、
 あなたが良いことをすると、
 ひとつひとつお花が咲いていくから。
 どんどん良いことをやって、どんどん桜を満開にしていけば、
 あなたの人生も、自然とどんどん良くなっていくからね」と言った。
 

また、こんなことも言った。
「あなた、人を癒す力があるから、この数珠をあげる」
差し出されたのは、おばさんが左手に付けていたミサンガだった。
(まぁ、数珠ではない…けどね)と思いつつも、
「ありがとうございます」と受け取った。
「これ、仙台に帰ったら洗って清めて、
 いつも身に付けておきなさい。
 これを付けて人の辛いところをさすってやると、
 その人、楽になるから。
 数珠自身にその力があるし、あなたの力も入ってくからね」

 

狐につままれたような気持ちのまま、
おばさんに「ありがとう」とお礼を言って、僕はその場を離れた。

そんな訳で、僕は奥の院にてひとつアイテムをゲットしてしまった。
ドラクエ風にいえば
『はむれっとは【赤いミサンガ】をてにいれた!』ってとこだろう。
恐らく、こいつがどこかで役に立つのだ。

それにしても…お大師さんはいったい僕に何をお望みなんだろう。
答えは恐らく、旅が終わった後に分かるのかもしれない。
何となくそう感じた。

そういえば、奥の院ではもうひとつ、
面白いというか、トクをした出来事があった。
お堂で、家族分のお守り7つと、自分の分のお守りとステッカーを買った。
お守りひとつ700円だし、合計6100円だなと考えながら、
お坊さんに「これ、ください」と持って行った。
お坊さんはお守りの数を数えて、「はい、4000円ですね」と言った。
明らかに1個500円だと勘違いしていた。
間違いを指摘するべきかとも思ったけど、
あ、これはきっとお大師さんの恩寵だなと感じて、
有難く黙って受け取ることにした。
東北から、2度目の参詣だし、きっとお大師さんのご褒美だ。

そんなラッキーを抱えたまま、奥の院の最奥に進んだら、
先述したおばさんとの不思議な交流があり、そして赤いミサンガを手に入れたのだ。

この日の晩は、京都から来たという二人の社会人と相部屋になった。
どちらも24歳だと言った。
お菓子やお酒をたくさん持ち込んできていて、
「どうですか?」とビールを差し出されたけれども、
お酒は全く飲めないので、お断りした。
その代わり、お菓子はガンガンいただいた。

ふたりとも楽しい性格でアッサリ打ち解けて、
旅の話や、ここには絶対に書けないような話までw、
実に色んな話で盛り上がった。
隣の部屋が22時で素直に消灯してなかったら、
僕らはかなり遅くまで喋っていたのではないか。
ユースホステルの良さを存分に味わった、思い出深い夜となった。


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